夏期講習で行ったこと~学校の先生が腰を抜かすほど点数が上がった文章問題の勉強方法~※中学生の定期テスト編

ラノベっぽい題名になってしまいました。

少し間が空きましたが、今回は夏期講習の続きをお伝えします。

今回のテーマは、文章問題対策です。

今回の数学の試験範囲は、どの学年でも文章問題が出題されました。そのため、夏休みの時間があるタイミングで全員に文章問題対策を徹底して行いました。

 

対策は、ただ一つ。

文章を、深く読むこと!

 

当たり前のことですが、これが意外と難しい。しかも、点数が良くてもできていない生徒は多いんです。点数が高い生徒でも、文章をよく理解せずにパターンで解き方を覚えてしまっているケースはよくみられます。

 

それでは、具体的な勉強方法について見ていきましょう!

文章を理解する

では、そもそも“文章を理解する”とはどういうことなのでしょうか?この“理解した状態”を明確にすることが大切です。

「PASSFINDでは、文章を理解できた状態を『自分なりに図や表にまとめることができる』と定義しています。」

図や表にまとめると言うことは、文字の情報を絵の情報に変換することになります。この情報変換という行為は、理解していないと絶対にできません。

 

例えば、りんごです。

りんごの絵を描きなさいと言われた時に、ほとんどの人は、りんごの絵を描くことができます。上手下手はあると思いますが、丸くてちょっと房が上部から伸びているものを書く方が多いのではないでしょうか?

この過程を分解すると

  1. 文字としての「り」「ん」「ご」の3つが目に入る。
  2. 「り」「ん」「ご」の3つの文字の羅列が「りんご」と一塊であることに気づく。
  3. 脳内にある「りんご」のイメージを思い浮かべる ※文字情報から絵の情報に変換させる
  4. 脳内にあるイメージのリンゴを絵としてアウトプットする。

という流れです。

りんごだと当たり前すぎるので、気付きにくいのですが、誰しも理解する際には、文字を絵に変換しているはずです。

では、次はどうでしょうか。

森田ジョナの絵を描きなさい。

こう言われた時、森田ジョナの絵を描くことはできますか?森田ジョナを読むことはできます。でも、絵を描けて言われても描けません。なぜなら、森田ジョナを知らないので、脳内でイメージできないからです。

ちょっと極端ですがこれが、読むと理解の違いです。ちなみに森田ジョナは、りんごの品種の一つです。

これで、皆さんは、森田ジョナの絵を描くことができるようになったと思います。森田ジョナを理解したということですね!

 

文章題が苦手な生徒の多くは、文章問題を読むことはできますが、脳内でイメージ=理解することができません。そもそもイメージしようと発想すらない生徒が非常に多いです。

 

間違った文章問題の練習方法

え、じゃ文章を理解しないのに正解しているのはどういうこと?って思われる方もいると思います。

答えは簡単です。同じような問題を繰り返し解けば、自然と解法パターンが身についてしまうのです。

練習の段階で、

ある映画館の入場料は、大人2人と子供3人では3400円、大人1人と子供4人では2900円である。大人1人と子供1人の入場料を、それぞれ求めなさい。

という問題を練習していれば、

ある遊園地の入場料は、大人3人と子供2人では4500円、大人2人と子供3人では4000円である。大人1人と子供1人の入場料を、それぞれ求めなさい。

という問題は解けるでしょう。

このように、こういった問題のパターンはこうやって解くと覚えてしまえばいいんです。

ただ、しかし、この方法には大きな欠点があります。それは、膨大な学習量が必要になることです。試験に出そうな問題を全て学習する必要がありますから。

そして応用に弱い。ちょっと問題を捻るだけで高確率で間違えます。例えばこんな感じです。

ある遊園地の入場料は、大人3人と子供2人では4500円、子供2人と大人3人では4000円である。大人2人と子供2人の入場料を、それぞれ求めなさい。

大人の人数と子供の人数の順番を変えてみました。こんな読みにくい文章は、問題集には出てきません。また求める答えも大人2人、子供2人ではなく2人ずつにしました。これも普通の問題集にはない問題形式です。

この問題を、

ある遊園地の入場料は、大人3人と子供2人では4500円、大人2人と子供3人では4000円である。大人1人と子供1人の入場料を、それぞれ求めなさい。

と読んでしまうことは、ケアレスミスでしょうか?私は違うと思います。単純に文章から状況をイメージしていないだけです。

このように、解いたことがある問題を増やしていく勉強方法は、効率が悪く、ちょっとした変化に弱いです。

 

図(絵)や表を書こう!

ここで、PASSFINDの勉強方法を紹介します。

特別なことではありません。ただひたすら図や表を描く練習を徹底するだけです。例外はありません。

文字で書かれている問題を、愚直に図や表にしていきます。

上の写真は、PASSFINDの生徒が実際に使用した問題用紙です。割合や速さの問題を図や表で丁寧に整理して解いています。

この生徒は、PASSFINDに入る前、30点台の時もありましたが、今回のテストで見事に80点以上を取り、上位15%に入りました。あまりにも高得点だったため、学校の先生が驚いて腰を抜かしそうになったとか。(本人談)

この問題用紙には省かれていますが、練習段階では、%や速さもすべて図に表しています。

授業中は、たとえ式が合っていても、図が間違っていれば不正解です。必ず訂正するよう指示しています

もし理解できていない場合は、一緒にホワイトボードで図を書く練習をしながらサポートします。

 

図や表から計算式を作る

図や表が描けたら、それをもとに式を作っていきます。

正直これは、ほとんどおまけです。正直言って、これはほぼおまけのような作業です。図や表が正確に描けていれば、つまり文章を正しく理解できていれば、式は自然と導き出されるものです。

式がうまく作れない場合、xやyといった文字を使うことに不慣れである可能性が高いです。そのため、まずは実際の数字を使って式を作ってもらいます。数字で1、2個ほど練習すれば、文字を使った式もすぐに作れるようになります。

重要なのは、計算式の意味をしっかり理解して作っているかどうかです。。

特に

の四則演算の記号を、理解して式を作っているかは確認します。

例えば「平均」です。

平均とは何か?と生徒に質問すると、十中八九、「全部足したものを足した数で割ったもの」と答えます。

そこで追加で質問します。

「なんで平均は、「全部足したものを足した数で割ったもの」なの?」

「別に平均を「全部かけたものを、かけた数で割ったもの」でも良いじゃない?」

指導の前に、この問いに答えられる生徒はほとんどいません。

平均を図示で表すことができれば、なぜ足し算をするのか、そしてなぜ足した数で割るのかが一目でわかります。

図を見て式を作る練習をすることによって

のどれを使うのか「自分で考えて」作ることができるわけです。

 

計算

最後に計算です。どんなに文章を理解して式を作っても、計算をしなければ答えは出ません。

しかし、PASSFINDの授業では、式を作るところで授業を終えることが多いです。試験前にはしっかり計算もさせますが。

理由は2つです。

・目的を見失わないため

・計算には、それ自体の独立した単元があるため

です。

目的を見失わないため

計算に時間を取られてしまうと、問題を解く時間の大半がそれに費やされ、生徒たちは計算しか記憶に残らなくなってしまいます。

しかし、この単元の本来の目的は、文章を理解し、それを式にする力を伸ばすことです。計算を優先すると、その目的が徐々に薄れてしまい、本末転倒になります。計算を省略すれば、文章理解から式化に集中でき、生徒は自分がどの力を伸ばしているのかを意識できるようになります。

 

計算には、それ自体の独立した単元があるため

文章問題の前に、計算練習の単元が設けられているので、計算はその段階でしっかり行えば十分です。文章問題の本来の目的を犠牲にしてまで、計算を行う必要はないと考えています。

 

 

 

以上が、夏期講習にPASSFINDで行った文章問題対策です!

 

前回に続いて数学について説明させていただきました!もちろん中には、他の学習を進めた生徒もおります。

しかしながら、多くの数学受講生徒が、計算練習と文書問題に取り組んだ夏になります。

 

ぜひ、数学が苦手な生徒、伸ばしたい生徒はPASSFINDへ!

 

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