前向きに取り組める仕組みづくり──教材と宿題の新しい進め方

今回は、塾内で新たに取り入れる2つの学習管理法の改善についてご紹介させていただきます。

6月23日からは以下の内容で授業をおこないます!


✅ 正解した問題に“印をつけて消していく”方式へ

これまで多くの教材では、「間違えた問題に印をつけて復習する」というスタイルが主流でした。
確かにこの方法は、復習すべき箇所を明確にするという点で効果があります。

しかし一方で、「できなかったこと」ばかりが目についてしまい、学習へのモチベーションが下がってしまうケースもありました。
特に、頑張っているのに「バツが増える」という状況は、自己肯定感を損ないやすい傾向があります。


🔄 「できたこと」に印をつけて、前に進む実感を

そこで当塾では、「正解した問題にチェックをつけて、ToDoリストのように“消していく”方式」を導入いたしました。

この方法は、✔正解できた問題に印をつけて完了扱いとし、
残っている問題だけが「今後取り組むべき内容」として自然に可視化されるものです。


✨ この方式の効果:可視化によるモチベーション維持

このやり方は、教育心理学の分野で注目されている「自己効力感(self-efficacy)」や「行動の可視化」によるモチベーション向上の理論とも一致しています。

「自分はこれだけ進められた」という感覚を視覚的に持てることで、
やる気や自己肯定感が維持されやすいという結果が報告されています。


✅ 学校ワークの進め方も改善します

これまでは、1単元ずつ「基礎 → 標準 → 応用」と進めるよう指導しておりましたが、
これからは、全単元の「基礎」を先に終わらせてから標準→応用へと進む方式に変更します。


📈 メリット:記憶の定着と負担の軽減

■ ① 効率的な反復で記憶が定着しやすくなる

学習効果においては、「思い出す回数」が記憶の定着に大きく影響します。

この新方式では:

  • 1回目:全体の基礎を通して学ぶ

  • 2回目:少し時間を空けて標準問題に取り組む

  • 3回目:応用やテスト演習で仕上げ

という流れで、自然な形で3回以上の復習が組み込まれるようになります。

これは心理学でも有名な「間隔反復(Spaced Repetition)」の考え方と一致しており、
記憶の長期保持に非常に有効であることが知られています。

さらに、基礎から応用へと一気に進めるのではなく、
段階的に負荷をかけることで、生徒の心理的な負担も軽減されるはずです。


📘 ワークの構成について

学校ごと・科目ごとに若干異なりますが、多くのワークでは問題に
「基礎」「標準」「応用」などの表記があります。

ただし、出版社や学校によって表現が統一されていないこともあるため、
どの範囲が“基礎”か不明な場合は、お気軽に講師までお声かけください。


🎯 最後に

私たちは、単に知識を与えるのではなく、
「自分で進んで勉強できる子」に育てていくことを大切にしています。

そのためにも、

  • 「やることが減っていく実感」

  • 「できるようになった喜び」

  • 「負担を抑えながら定着する流れ」
    を日々の学習の中で感じてもらえるよう、工夫と改善を続けています。

今後も、生徒一人ひとりに合った学習法の提供に努めてまいります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。