夏期講習で行うこと※小学生編
今回は、小学生が夏期講習で行いたい内容をまとめました!
結論
文章問題の克服!!
理由
文章問題の苦手意識をなくすためには、文章を理解する習慣を身につける必要があります。
文章問題が苦手な生徒は、以下の2点から式を作ります。
単元で習う計算方法(例:掛け算の単元なら、掛け算を使う)
日本語を読まずに、文章問題に出てくる数字を拾う
つまり、文章を理解しようとする発想が非常に弱いです。そのため、文章問題に対する苦手意識をなくすためには、文章を理解してから問題を解き始める思考回路を作る必要があります。
ただし、習慣や癖を作る作業であるため、途中で他の解き方をすると身につきにくいです。できるようになっても、塾では文章を読むが、それ以外ではいつも通りの解き方をする生徒もいます。
習慣化するためには、その習慣が身につくまで他の解き方に触れないことが必要です。
だからこそ夏休みが重要なのです。約1ヶ月半という期間、塾だけが指導の機会となるため、文章を理解する習慣を身につけるのに最適です
文章を理解して解く必要があるのか
これは、塾ごとの価値観によるでしょう。
私はあると思います。
小学校や一般的な学習塾の指導方法としては、てんとう虫の図を使うものが主流です。
はやさを求める際は、文章問題に記載されている道のりを「み」のところに、時間を「じ」のところに書けば、自動的に式ができて簡単に求められるというものです。
確かに、この図を使うと簡単に問題を正解することができます。
確かに、この図を使うと簡単に問題を正解することができます。
ただ、便利すぎて「はやさ」についての理解が深まらないのが欠点です。はやさの単元は、比の理解を深める大切な単元です。この比という概念が、理科にとって非常に重要です。
この図を使ってこの単元を乗り越えてしまうと、そのチャンスを失い、将来理科を苦手になる可能性が非常に高いです
少し古い資料ですが、教育課程部会 算数・数学ワーキンググループ(第1回) 配付資料9「算数・数学に関する資料」
で紹介されている図です。( 資料元からの画像が粗くて見づらくて申し訳ありません。)
理科のグラフ(赤)の推移をご覧ください。
中学校までは一番人気だった理科が、高校になると急に最下位まで急降下しています。
資料には原因まで書かれていないので、私見を述べさせていただくと、おそらく化学の計算が原因です。
高校生を指導していると、高1の前半で学習する物質量molという内容を苦手にする生徒が非常に多いです。
中学までは理科はどちらかというと暗記中心の科目でした。それがこの単元を境に一気に計算問題が増えます。そして、このmolという単元の考え方は、小学校で習う「はやさ」や「割合」と同じ「比」を利用するものです。
ここで、小学生時代の積み残しが時限爆弾のように爆発した結果が、紹介したグラフだと考えています。
molは確かに難しい単元ですが、学生のうちにしっかりと比の考え方を身につけていれば、問題なく学習することができます。実際に、弊塾に長く通っている生徒は、高校で普段理科を受講していない生徒でも、定期テスト前に2時間程度学習して、70点近く(平均30点程度)を取ってきました。
私は、どんな生徒も塾を卒業した後に困らないように指導したいです。そのため、将来理科で困らないようにするために、小学生のうちに比の考えを身につける必要があると考えています。
目標:ゴール地点
このように、文章問題を自分で図を書きながら分析できるようになることを目標に指導しています。
本当に理解していないと、文字情報を視覚情報に自分で変換することはできません。問題が解けたかどうかで終わらず、ここまでできるようになることをゴールとしています。
方法論
文章をひたすら図にする。
これに尽きます。初めは何を書けばいいかわからない生徒が多いです。その場合は一緒にホワイトボードでヒントを出しながら図を完成させます。文章のイメージは人それぞれですので、生徒ごとに図は異なります。映像授業主体の学習塾ですが、ここはどうしても人の手で指導するしかありません。
四則演算に意味を持たせる。
図をかけるようになったら、それを式に落とし込む練習です。「道のりは速さ×時間で求まります」と教えるのではなく、図を見ながら「速さに時間を掛けると道のりになる」と自分で何の計算かを理解できるように導きます。
ここが非常に大切です。本当に理解しているかどうかをたくさん質問します。
・なぜ速さ+時間では道のりにならないの?
・7%の食塩水60gの塩の重さはなぜそうなるのか。100はどこから来たのか?分数になるのはなぜか?
このような質問を一つ一つ解決していきます。
以上が、小学生が夏期講習で行う内容です。
もちろん、まだ計算が不安定な生徒には、計算練習をたくさん行ったり、お子様に合わせて柔軟にカリキュラムを決めています。
もし、この夏、算数の苦手克服をしたいという方は、ご相談ください!
新・個別指導塾 PASSFIND
〒300-1206 茨城県牛久市ひたち野西3丁目24‐7
ひたち野うしく駅西口徒歩4分!