東洋大学牛久の合格実績から見えてくること(外部生版)
こんにちは、PASSFINDです!
今回は、【東洋大学附属牛久高校】の進路状況について、
実際の進路便覧2025年版のデータをもとに詳細に分析していきます。
かなり詳細に分析しているので、まだ入塾していない方にはかなりボカしております。
正確なものが知りたい方はお問い合わせください!
▶ 前回記事はこちら
牛久栄進高校の合格実績から見えてくるもの
▶ シリーズの導入記事はこちら
東洋大牛久はこう選ぶべき?
東洋大学への内部進学、どれくらい可能なのか?
東洋大牛久高校に進学する多くの生徒・保護者の目的の一つは、
やはり東洋大学への内部進学だと思います。
しかし、実際にどれほどの生徒が東洋大学に進学できているのでしょうか?
▶ 内部進学率は半分を下回る。
進路便覧2025をもとに集計した結果、
東洋大学への内部進学者は全体の半分以下程度という結果になりました。
思っていたよりも少ない? 多い?
このあたりの感覚は人それぞれだと思いますが、
比較対象として、同じく内部進学を強みとする土浦日本大学高校のデータを見てみましょう。
土浦日大では、内部進学率は半分%、希望者のほとんどが進学できているという実績があります。
この比較から見ると、東洋大牛久の内部進学は**「やや厳しめの基準が設けられている」**という印象を持つ方もいるかもしれません。
内部進学に必要な3つの条件
では、東洋大牛久高校から東洋大学に内部進学するためには、どのような基準があるのでしょうか?
進路便覧には、以下の3つの条件が明記されています。
✅ ① 高校3年間の評定平均3.2以上
- 国語または数学の評定が3.5以上必要(理系希望者は理科も3.5以上)
✅ ② 英検CSEスコアが一定以上
- 一般学部:1800点以上(英検2級レベル)
- 国際学部地域専修:1980点以上
- 国際学部:2150点以上(準1級に近い水準)
✅ ③ 高3時の外部模試(4・5・7月)で、2回以上受験し、3教科合計偏差値90以上
- 平均的に偏差値45を2回取れることが目安
条件の難易度と注意点
①の評定基準は、内部試験であるため多くの生徒がクリアできると思われます。
しかし②の英検スコアは、一昔前までは準2級が基準だったことを考えると、明らかに基準が上がっています。
高校の英語学習をしっかり取り組まないと、突破は難しいです。
③の模試偏差値については、数値としてはやや緩めに感じられるかもしれませんが、
高校の学習につまずいていると到達は難しいラインです。
ここで注意したいのが、大学受験と高校受験の偏差値の違いです。
大学受験の偏差値は、一般的に高校受験偏差値より10程度低く出ると言われています。
つまり、**「高校受験偏差値55を2回」=「大学模試で偏差値45を2回」**という感覚になります。
内部進学できるとは限らないという現実
こうしてみると、東洋大牛久高校は、内部進学に3つの明確なハードルを設けていることがわかります。
これは裏を返せば、
「東洋大牛久高校に入学=東洋大学に進学できる」
というわけではないということです。
特に、東洋大牛久は私立高校であり、単願受験が可能です。
つまり、偏差値55以下でも合格できるケースが十分にあるということです。
このため、入学後に「東洋大に進学できなかった」というミスマッチが起こる可能性がある点は、
あらかじめしっかり認識しておく必要があります。
外部受験の実態をグラフで分析
次に外部受験の実態を確認していきましょう!
▼ 受験者数の実態
まずは受験者数に注目してみましょう。
便覧には「延べ数」かどうかの記載はありませんが、1学年の生徒数が約580名であることから、複数校を受験した生徒の重複分を含んだ“延べ人数”である可能性が高いと考えられます。
たとえば、1人が3校を受験した場合、受験者数としては「3人」とカウントされる、ということです。
そのため、特に一般受験(私立)の数が突出して多くなっています。
実態としては、受験者数・合格者数ともにおおよそ3で割ると、実数に近づくと推定できます。
次に多いのが共通テスト利用です。これも一般受験と同様に、共通テストの結果で複数の大学に出願できるため、数字が多く出る傾向があります。
したがって、実際の受験者数としては、
- 総合型選抜
- 共通テスト利用
- 一般受験
この3つの方式がほぼ同数程度であると見るのが妥当かもしれません。
▼ 注目すべき受験方法:国公立前期とスポーツ推薦
次に注目したいのが、国公立前期とスポーツ推薦の受験者数です。
国公立前期は「一人一校まで」と決まっているため、この数字が実人数そのものを示しています。
しかし、特進コースを含めてもその数は非常に少なく、厳しい現状です。
550名もの生徒が在籍していれば、本来は50名以上の国公立受験者がいてもおかしくないと考えられます。この人数にとどまっているという事実は、学校側としても深刻な課題として認識されているのではないかと推測されます。
また、スポーツ推薦の受験者数も重要です。
東洋大牛久高校に**「スポーツで進学したい」という生徒も多いと思われます。そのような生徒の中で、3年後に大学受験もスポーツ推薦で進学できたのはわずかです。。
つまり、それ以外の大多数の生徒は、推薦または一般受験で進路を決めることになります。
「高校入試でスポーツ推薦が決まったから、勉強はしなくていい」という考え方は、非常に危険です。現実として、出口では学力も求められるということを理解しておく必要があります。
合格率を詳しく見ていく
ここからは、受験方法別の合格率について具体的に見ていきます。
✅ スポーツ推薦:全員合格
これは本当に素晴らしい結果です。
スポーツでしっかり結果を出せれば、確実に進学できる指導体制が整っているという証拠です。
顧問の先生たちの競技指導力と進路選択の見極め力の両方が高いと感じます。
✅ 総合型選抜:半分より少し上
こちらも非常に健闘しています。
総合型選抜は、志望理由書・面接・小論文など、個別要素が強く、生徒ごとに異なる対策が必要な入試形式です。
それにもかかわらず、生徒数の多い私立高校でこれだけの合格率を出せているのは、個別指導・進路指導がしっかり行われている証拠だといえるでしょう。
✅ 共通テスト利用:半分より少し上
非常に高い合格率です。
出願先は滑り止め校が中心であると考えられますが、それでも本番でしっかりと点を取りきれる力がついている生徒が多いということです。
ただし、国公立受験者数が非常に少ない点には注意が必要です。
ある程度の得点は取れていても、国公立大学の合格基準には届いていないということなのかもしれません。
✅ 一般受験(私立):合格率が半分を下回る
これはやや厳しい結果です。
大学受験では通常、
- 滑り止め校
- 適正校
- チャレンジ校
の3校種をバランスよく出願するのが基本です。
適正校まで合格できれば、合格率は6割前後に収まるとされています。
合格率が半分を下回るというのは、適正校に届かなかった生徒が多かったことを意味します。
この結果からも、一般受験における対策や指導の改善が必要であると読み取れます。
✅ 公募制推薦:半分に届かず(評価が難しい結果)
一見すると合格率が低く見えるこの結果も、中身を見ると印象が変わります。
- 国公立の公募推薦に限れば、合格率は半分ごえ
→ 推薦対策がしっかり行われていることの証明です。
一方で、
- 理系学部:合格者ほぼゼロ
- 東洋大学の公募推薦:合格率約30%
となっており、この2つが全体の合格率を下げている原因です。
東洋大の推薦を受験した生徒は、内部進学の基準を満たせなかった層です。
その中で3割の合格者を出せているというのは、高校としては健闘したと評価できます。
ただし、数値自体は高いとは言えず、評価が難しい結果となっています。
✅ 国公立(学力試験):厳しい結果に
ここは明確に**「苦戦している」と表現してよい領域**です。
前期・後期あわせての合格者は本当にわずか。
生徒数550名という母数に対し、国公立の学力試験で合格したのは極小数にとどまります。
もちろん、国公立が私立より優れているというわけではありませんが、
受験科目が多く、学力の土台・授業の質が問われるのが国公立の入試です。
この結果は、授業内容や進学指導のあり方が反映された数字と捉えるべきでしょう。
弊塾からも東洋大牛久高校を受験する生徒が多くいます。
だからこそ、今後この数字が改善されることを強く願っています。
次回予告:学部別の合格率分析へ!
今回は、全体の進路傾向を中心にお伝えしましたが、
次回はさらに踏み込んで、学部別の合格率や傾向について詳しく分析していきます。
本当の本当に文系が強くて理系が弱いのか!!!
ぜひ次回もご覧ください!
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